ヤンキーという言葉になじみはあるが、「チーマー」と言われる若者が一体どんな特徴を持っているかがいまいちピンと来ていない。
そこで今回は、チーマーとヤンキーの違いについて詳しく調べてみた。

チーマーとは

チーマーは諸説あるが、1980年代後半~1990年代に生まれた言葉で、学生ではない若者(中学や高校を卒業した後が多いようだ)が「チーム」と呼ばれるグループを組んで、繁華街や街をうろついたりゲームセンターやコンビニなどにたむろしたりする集団を指す。
仲間や集団などを表す英語の「Team」に「er」を付けた日本独自の造語で、不良少年の集団を意味する言葉として浸透した。

ハリウッド映画に影響されて、ストリートギャングを模したことがはじまりとされている。

チーマーには種類があり、中にはチンピラのような窃盗や恐喝、暴力を集団で行う輩も含まれるが、単に集団で行動して楽しむ「不良っぽいグループ」を指す場合もある。

チーマーの特徴

チーマーは、単なる不良とは違い「チーム」に属しているのが大きな特徴だ。チーム同士の抗争でいざこざを起こすこともあり、都内では渋谷のセンター街や池袋の西口にたむろしていた。
また、チーマーはヤンキーなどの不良とは異なり、ファッショナブルな服装をしていた。
アフリカ系外国人が好むようなオーバーサイズのジーンズやシャツを着用したいわゆる「B系スタイル」や「アメカジスタイル」が主流だった。やがて、チームで「カラー」を決めて同じ色の服装を着用するようになり、カラーギャングなどと呼ばれる集団へ派生していく。

チーマーとヤンキーの違い

チーマーと同じくヤンキーも集団でたむろすることは多く、仲間意識や結束力の強さは同じと言える。
チーマーとヤンキーの最も大きな違いは、文化がどこで生まれたかだ。昭和のツッパリやヤンキーの見た目やファッションは、日本から生まれた独特のスタイル。
それに対してチーマーは、アメリカのファッションが色濃く影響されており、外国人のかっこ良さに憧れた不良スタイルと言えよう。
チームを組んで行動するのも、アメリカのギャング映画を真似て行動したのがきっかけとされる。
ただ、ヤンキーはバイクへの憧れが強く、暴走族などの集団に属する者もいるが、チーマーの移動手段は基本的に電車か徒歩だ。都心で生まれ、都内で活動していたからという理由も大きいが、チーマーたちには特にバイクにこだわる特性はないようだ。

バイク好きの私は、どちらかと言うとやはり「ヤンキー」のほうに親しみを感じてしまう。
不良=バイクという構図は最早なく、今では通じなくなってきた文化なのだろうか。