ヤンキーやマイルドヤンキーなど、不良っぽい人が乗っている車にはいくつか特徴がある。
ここでは、ヤンキーが乗る車、いわゆる「ヤン車」についていくつか考察していこう。

ヤン車の車種

型落ちの中古高級車やセダンに乗っていることが多い。セルシオやクラウン、最近ではカムリも人気のようだ。ミニバンでは黒塗りのアルファードやヴェルファイア、エルグランドなど、フロントがゴツ目のタイプが人気だ。
1990年代~2000年代は軽自動車に乗っているヤンキーも登場した。車高をやたら低くして改造したワゴンRは、今でも田舎のほうで目撃できるかもしれない。

ひと昔前はシャコタンが主流

ヤンキーの言うシャコタンとは、地面にボディがつくほど車高の低い車「車高短」のことだ。決して北海道の地名ではない。
装着されているスプリングを切断して短くしたりスプリングを抜いてしまったりする改造で、かつては陸運局への届け出や認証が必要だった。違法改造だと車検にも通らないため、公道を走ることができなかったが、今では規制緩和によってある程度は認められている。
「規則に反すること」ではなくなったためか、合法的に楽しめるようになってからは、シャコタン車は絶滅しつつあるようだ。

内装へのこだわり

ヤンキーは、車の内装へのとにかくこだわりが強い。ダッシュボードにファーを置いて高級感を出す、サイドガラスには黒いカーテンを着けるなどのドレスアップは怠らない。
中には車内にLED照明を取り付ける者もいて、ドアを開けると車内から青や紫色の光が周囲に漏れだす。
また、バックミラーに芳香剤やアクセサリーをぶら下げるなど、何かと飾り付けがされている。
車内をやたら甘い香りにしているのも特徴的。駐車場でココナッツやバニラなどの香りがすると思ったら、さっきまでいたヤン車が残した香りだったというケースもある。

字光式ナンバー

最近ではめっきり見かけなくなったが、やたらナンバープレートを光らせているのもヤンキー車の特徴だ。数字の部分が光る字光式ナンバーは、車の登録時に選ぶかナンバープレートを変更する際に選べる。
字光式ナンバーは、そもそもナンバープレートに付着した雪を溶かすために生まれたもので、吹雪でも視認しやすくなるように導入されたらしい。北海道や東北などの雪国で役立つプレートだが、現代においてはほとんどがドレスアップ目的で取り付けられるようだ。光るものが大好きな全国のヤンキーたちに、今でもひそかに愛されている。