昭和の不良やヤンキーと言えば「硬派」なイメージを持つ人も多いだろうが、時の流れとともに不良のスタイルも変わりつつある。
特に平成以降は、不良っぽい若者と言うとファッションにこだわる者が多く、その見た目から「不良」とカテゴライズされる傾向にあるようだ。
そして、ヤンキーが絶滅して以降、不良という括りがなくなってから登場しはじめたのがチャラ男だ。
ここでは、チャラ男とはどんな人を指すのか、特徴や性質、行動傾向について調べてみた。
チャラ男とは
チャラ男とは、チャラチャラした様子からきている若者言葉で、流行りのファッションや音楽、ブランドものなどをすぐに取り入れる、ミーハーで軽薄な性格の男子を指す。
そのような男子の様子を「チャラい」などとも表現するほか、女子の場合は「チャラ子」などとも言う。
昔で言う「ナンパな奴」といったところだろうか。
チャラ男は落ち着きがなく浮ついた性格で、場のノリが良ければいいと、後先を考えず行動する傾向にある。
おしゃれや見た目に気を遣っていてノリは良いので、その場の女子受けは良いが、交際中もいい加減な性格や行動を取るため、耐えきれず離れていく女性も多いようだ。
チャラ男の特徴
自分の見た目に自信があり、年齢を重ねても絶えず流行を意識したファッションを行う傾向にある。アシンメトリーな髪型や派手なアクセサリーをしていることも多い。
女性慣れしていてこまめな連絡やアピールが上手く、良いと思ったら積極的にアピールする。
ほめ上手で女性の喜ぶポイントも心得ているが、その分女性関係が派手な傾向にあるようだ。
このように、チャラ男は不良かそうでないか、というよりも、軽薄な遊び人、女性をすぐナンパする人といったキャラクター性を指していることがわかる。
ヤンキーや不良、つっぱりとは違う意味でネガティブなイメージを持たれており、どちらにせよほめ言葉とは言えないだろう。
チャラ男の起源
1990年代、渋谷を中心に派手な髪型と服装をしたギャルが一代ブームとなり、男子版として、「ギャル男」が登場した。
当時のギャルの間では、日焼けサロンで肌を黒く焼き、黒肌のメイクをする「ガングロ」も流行し、それに伴ってガングロを意識したメイクをするギャル男も出現した。
その後、ホストっぽい出で立ちの「お兄系」やバンドマンっぽい「ヴィジュアル系」など、派手なファッションをした男子が次々と登場。
これら類型のファッション性が派手な髪型やアクセサリーなどと共通していたことから、見た目が派手でチャラチャラしている男をチャラ男と呼ぶようになったといわれる。
令和になった今でも、チャラチャラしたファッションや軽い性格の男性はチャラ男と呼ばれる。
不良文化とまで言えるかは定かではないが、時代の変化とともに若者の行動様態が変わった様が、チャラ男の出現にあらわれているのかもしれない。